東洋医学

Oriental medicine東洋医学

当院院長は日本歯科東洋医学会東海支部長であり、
東海地区の歯科東洋医学的療法の普及、研究、学術活動を積極的に行っております。

鍼灸

歯科口腔領域の疼痛軽減、筋弛緩等の為に薬を使用しない方法として鍼灸は併用されます。
全身には361箇所のツボが存在します。
東洋医学の専門用語では「経穴」と呼ばれており、刺激すると症状を緩和し、弱った機能を回復させます。
ハリ・灸・低周波通電などによるツボ療法、レーザー治療、遠赤外線療法。ツボの刺激には鍼を刺します。
「はりを刺す」と聞くと痛いイメージがあるかもしれませんが、鍼灸で用いる鍼の太さや先端の形は注射針とは異なり、刺しても痛みはほとんどありません。
鍼と同じくツボを刺激するのに用います。
お灸は皮膚の上に艾(もぐさ)を置き、火をつけることで、熱を用いてツボを刺激します。
艾(もぐさ)の原料にはヨモギの葉の裏にある繊毛が使われており、艾(もぐさ)の大きさや硬さによって熱さは変わります。
近年ではせんねん灸などの普及で
、自分でお灸ができる“セルフ灸”が流行っています。
東洋医学では、病気やケガが発症する一歩手前の状態を「未病」と言います。
発症前に治療を行うことで病気やケガを未然に防ぐことができます。また西洋医学の限界を乗り越えるために、東洋医学を組み合わせた「統合医療」が注目されています。

漢方薬

本来、漢方治療は構成生薬から漢方処方(方剤)の特性を理解し、東洋医学理論に基づき、四診(望診・聞診・問診・切診)から患者の証を診断し、方剤を決定します。
西洋医学的視点から疾患名に結びつけるのは正しくないのですが、漢方薬普及や理解の為にはやむを得ないと考えられます。
漢方薬は、通常二つ以上の天然の生薬(しょうやく)を組み合わせて配合された、いわば『複合薬』なのでその処方の中には多くの成分が含まれます。
それ故一つの処方で色々な症状に対応出来ます。
また、複数を組合せることで薬効の増強や副作用の緩和が図られています。
これが、漢方薬は副作用が少なくその効き方は体が本来持っている自然治癒力を高め、バランスを整えることで治すとされています。
一方、西洋薬(新薬)は、単一の成分を抜き出し化学合成により人工的に作られているので、部分的に強い薬効が期待できる半面、単一成分による薬理作用が強く出過ぎる場合もあります。
下記は薬価基準による歯科関係薬剤点数表記載の漢方薬剤です。
150種程度あるうちの11方剤のみですので、現時点で一般に保険適応される種類はわずかですが、公的医療保険の対象除外の議論されているなかではゼロになるよりはましと考えます。

歯科保険適用11方剤
立効散(りっこうさん) 適応:歯牙痛、抜歯後の疼痛、歯齦炎など
抜歯後の疼痛、歯痛に用いられるが、粘膜の疼痛にも効果がある。
体力などの証は選ばないが、体力のある実証には効きにくいことがある。
アスピリン喘息の誘発がなかったという報告もある。抜歯後痛にはエキス剤の含嗽によっても効果がある。
半夏瀉心湯(はんげしゃしんとう) 適応:口内炎
胃腸の働きをよくして、食欲不振や胃もたれ、吐き気や嘔吐、お腹のゴロゴロ、下痢などを治します。
また神経症にも適応。体力が中くらいの人で、みぞおちが張りつかえ感のあるとき。
黄連・人参・甘草・生姜は抗潰瘍作用。
黄芩・黄連・人参・甘草・生姜は抗炎症作用を有している。
構成生薬:黄連、黄芩、半夏、乾姜、人参、大棗、甘草(傷寒論・金匱要略)
黄連湯(おうれんとう) 適応:口内炎
吐き気や嘔吐、胃もたれ、消化不良などを改善します。
体力が中くらい以上の人に適す。
黄連・人参・甘草・桂皮・生姜は抗潰瘍作用。黄芩・黄連・人参・甘草・生姜は抗炎症作用を有している。
構成生薬:黄連、半夏、乾姜、桂枝、人参、大棗、甘草(傷寒論・金匱要略)
茵蔯蒿湯(いんちんこうとう) 適応:口内炎
古くから黄疸の改善に用いられてきた。
皮膚のかゆみ、湿疹、皮膚炎、じんましんにも処方されます。
比較的体力があり、便秘症の人に向く薬です。
尿の量が減ったり、口が渇いたりするのも特徴的な症状で、上腹部から胸部の不快感をともなうこともある。
胃腸が弱い、下痢症な人には向きません。
構成生薬:茵蔯蒿、山梔子、大黄(傷寒論・金匱要略)
五苓散(ごれいさん) 適応:口渇
一般に頭痛、めまい、二日酔いなどに用いられる製剤であるが、構成 生薬の茯苓や白朮などの利尿作用や血液凝固抑制作用などで、利水作用があることでも知られている。
水分代謝や水分分布の異常を改善することから、神経痛や歯髄炎、知覚過敏にも臨床的に効果がある。
また、浮腫の改善にも有効であることから、舌が腫れぼったい所見のある場合の諸症状に効果が期待できる。
構成生薬:茯苓、猪苓、白朮、沢瀉、桂枝(傷寒論・金匱要略)
白虎加人参湯(びゃくこかにんじんとう) 適応:口渇
体の灼熱感、発赤やカユミ、異常な口渇や多尿、また、そのような症状をともなう糖尿病にも用いる。
ほてり気味で、比較的体力のある人に向く処方。
ドライマウスへの有効性に関する多くの報告がみられる。
構成生薬:知母、石膏、粳米、人参、甘草(傷寒論・金匱要略)
排膿散及湯(はいのうさんきゅうとう) 適応:歯槽膿漏、歯齦炎
患部が腫脹して疼痛を伴った化膿症に効果がある製剤で、炎症性浸潤が強い症例に適しており、特に排膿がだらだらと続くものに効果的とされる。
化膿性皮膚炎、扁桃炎。
構成生薬:桔梗、枳実、芍薬、甘草、生姜、大棗(金匱要略の排膿散と排膿湯・吉益東洞経験方)
葛根湯(かっこんとう) 適応:上半身の神経痛
リンパ腺炎、扁桃腺炎、上半身の神経痛、熱性疾患の初期に用いられる製剤で、比較的体力のある実証に効果的とされる。
無汗、背中や肩の凝りがみられる場合にも効果があり、筋肉痛にも有効で、顎関節症など筋痛に由来する疼痛に効果がある。
また排膿作用が期待でき、炎症に対する生体反応を高める作用ももつ。
構成 生薬である芍薬と甘草は筋肉の痙攣の改善に効果があり、葛根、麻黄、桂枝は発汗作用を有することから排膿作用を期待できる。
生姜と大棗は、滋養強壮の作用があることから、末梢血液循環の改善や免疫力の向上にも有効とされる。
構成生薬:葛根、麻黄、大棗、桂皮、芍薬、甘草、生姜(傷寒論)
芍薬甘草湯(しゃくやくかんぞうとう) 適応:急激に起こる筋肉の痙攣を伴う疼痛、筋肉・関節痛
顎関節症の顎関節と咀嚼筋群に疼痛が見られる場合にも用いる。鎮痙・鎮静作用あり。
構成生薬:芍薬、甘草(傷寒論)
補中益気湯(ほちゅうえっきとう) 適応:病後の体力補強
脈もお腹の力も弱く、全身倦怠感や食欲不振などを伴う、さまざまな不調が処方の対象となります。
気力がわかない、疲れやすい、胃腸虚弱、かぜ、寝汗など、また、病後・産後で体力が落ちているときや夏バテによる食欲不振にも使われる。
構成生薬:黄耆、白朮(蒼朮)、人参、当帰、大棗、陳皮、甘草、升麻、生姜(脾胃論)
十全大補湯(じゅうぜんだいほとう) 適応:病後の体力低下
免疫賦活作用があり体力の低下、疲労倦怠、食欲不振などに用いる。抗潰瘍作用や抗炎症作用もあり、口内炎にも使用される。
芍薬・地黄・人参・蒼朮・甘草・桂皮に抗潰瘍作用が、当帰・川芎・芍薬・人参・甘草に抗炎症作用が認められている。
構成生薬:黄耆、桂皮、地黄、芍薬、川芎、白朮(蒼朮)、当帰、人参、茯苓、甘草(和剤局方)

分子整合栄養医学(オーソモレキュラー)

オーソモレキュラー療法とは、我が国では「栄養療法」「分子整合栄養医学」とも称され、栄養素-適切な食事やサプリメントを用いて、わたしたちの身体を構成する約60兆個の細胞のはたらきを向上させて、様々な病気を治す療法です。
栄養療法解析検査(血液検査と尿検査)を行い、データを元に身体の栄養素を分析し、必要な食事内容やサプリメントをご提案いたします。
現在、我が国においても多くの医師・歯科医師がこれを学び、全国の医療機関(約700施設)において、オーソモレキュラー療法が日常診療に取り入れられ、そして素晴らしい成果が着実に上がっています。
小さなお子様から小中高生、女性や男性、成人、高齢者に至るまで、年齢、性別、診療科に関係なく、幅広い症状に応用のできる治療法です。

本当に健康であるということは

「朝目覚めると気分が良く、食事が美味しい。身体に気になる症状はなく、多少の無理はひと晩眠ることで解消する。楽しいことを楽しいと感じ、美しいものに感動する-」
本当の健康とは、こんな状態のことではないでしょうか?
私たちの身体は、最適な栄養素の補給によって本当に健康な状態へ改善させる力を持っているのです。

薬の治療との違いは?

現代医療の主役である薬は、多くの病気の治療や撲滅に効果を上げてきました。
しかし、薬には「何となく調子が悪いことを改善したい」、「もっと優れた健康状態にしたい」ということを期待することはできません。また、常に副作用の心配が伴い、自然界に存在しない物質であるため人間にとって異物であるということの危険性を考慮しなくてはなりません。
 栄養医療は、薬による治療と異なり、身体に優しい反応によって病気や症状を改善させたり、より良い健康状態を導く、古くて新しい治療法なのです。

普通のサプリメント療法とは違うのですか?

サプリメントへの関心が高まり、医療機関でサプリメントを扱うことが増えてきました。
現代医療の主役である薬は、多くの病気の治療や撲滅に効果を上げてきました。
現代医療の主役である薬は、多くの病気の治療や撲滅に効果を上げてきました。
しかし、薬には「何となく調子が悪いことを改善したい」、「もっと優れた健康状態にしたい」ということを期待することはできません。
また、常に副作用の心配が伴い、自然界に存在しない物質であるため人間にとって異物であるということの危険性を考慮しなくてはなりません。
栄養医療は、薬による治療と異なり、身体に優しい反応によって病気や症状を改善させたり、より良い健康状態を導く、古くて新しい治療法なのです。
一般的には、“○○症状には××サプリメント”といった使われ方をしています。
オーソモレキュラー外来では、全てひとりひとりの状態に応じたテーラーメードサプリメントを用いています。症状別にサプリメントを選ぶ治療法とは、根本的に異なる方法なのです。
 また、サプリメントの効果を血液検査によって評価するため、選択された栄養素がしっかりと効果を上げているのかどうかを科学的に評価することができます。

すべては血液検査からはじまります

オーソモレキュラー外来は、詳細な血液検査からはじまります。
血液検査データは、身体の中の様子、それも栄養状態を最も明快に、かつ、客観的に指し示す指標だからです。